営業が進行管理を兼ねるべきか?メリット・デメリットを現場視点で徹底比較|将来は分業が主流になる?

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はじめに|”営業 兼 進行管理”が当たり前だった広告現場

読者 兼任中の営業
提案もスケジュール管理も制作調整も、ぜんぶ自分でやってる……
これって普通なんでしょうか?しんどいんですが。

広告業界において、「営業が進行管理まで担う」という働き方は、少し前までは当たり前の光景でした。

僕自身も新人営業だった頃、クライアントへの提案から原稿制作の手配、スケジュール調整、見積書作成、請求処理まで、すべて一人でこなしていました。制作との打ち合わせも、社内調整も、突発対応も、ぜんぶ自分。まさに”何でも屋”でした。当時はそれが普通だと思っていたし、仕事に対する責任感もありました。

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この記事の信頼性:新人時代は営業として兼任を経験。その後、進行管理専任に転職。両方のポジションを体験してきた広告業界20年のリアルな視点で書きます。

今では進行管理という専門職が定着し、「営業と進行管理を分業すべきか?」「それとも兼業の方が効率的か?」といった議論が増えてきました。両方を経験した立場から、メリット・デメリットをリアルに解説します。


営業が進行管理を兼ねる「メリット」3つ

  • 1
    顧客対応のスピードが段違いに速い
    兼任の最大のメリットは「スピード感」。クライアントからの要望や変更に即対応できる強みがあります。「この写真、ちょっと変えてもらえる?」「納期、1日早くならない?」こういった要望に対して「確認して折り返します」ではなく、「今、制作に確認してすぐ戻します」とその場で動ける。 📌 この”即応性”は、信頼構築に直結します。
  • 2
    意思決定が早く、プロジェクトが止まらない
    営業が進行も兼ねていれば、現場で判断できる範囲が広く、ちょっとした変更であれば即断即決が可能。デザイナーから「こっちの色の方がクライアント好みだと思うけど、どう?」と聞かれた時も、わざわざ営業に確認を取らず、自分で判断できる。 📌 “ボールを止めない”進め方は、納期がタイトな広告業界では非常に重要です。
  • 3
    原価・コスト意識が強くなる
    進行管理を兼ねることで原価感覚が強くなります。「ここを外注に出すと5万円かかるな。でも社内でできればゼロ円だな」と判断して、無駄な出費を防ぐようになる。僕自身、兼任時代は「できるだけ利益率を上げる」ことを強く意識していました。 📌 売上だけ見ている営業では気づきにくい感覚です。

営業が進行管理を兼ねる「デメリット」3つ

読者 兼任中の営業
外出中に制作から確認の連絡が来て、電車の中で対応することになる……
これが毎日続くのは、さすがにしんどいです。
  • 1
    業務量が多すぎて、どっちつかずになる
    最大のデメリットは「業務過多」。スケジュール調整・デザイン指示・原稿チェック・校正対応・社内調整・トラブル対応……これを営業活動と並行してやろうとすると、どうしても時間が足りません。 📌 クライアントへの提案が浅くなったり、制作物のチェックが甘くなったりと、”どっちも中途半端”になりがちです。
  • 2
    外出中に進行対応ができない
    営業が多忙な時期には、日中はほぼ外出か打ち合わせ。その間に進行管理業務が滞ってしまうのは大きなリスクです。制作チームからの確認依頼や原稿の修正が発生したとき、営業が不在だとプロジェクト全体が止まってしまう。 📌 「いつまで経っても戻ってこないから困る」——これは制作側からよく聞く言葉です。
  • 3
    情報共有が属人化する
    すべての情報がその人の中に閉じてしまうリスクがあります。「この案件、どこまで進んでる?」「校了済みかどうか、誰か把握してる?」こうした情報が共有されないと、チームとしての連携が弱くなり、トラブル時の対応力も落ちます。 📌 その人が休んだ瞬間、誰も状況がわからなくなる。これが兼任体制最大のリスクです。

分業体制のメリット|専任進行管理を置くと何が変わるか

進行管理という職種が定着したことで、「営業と制作の間に進行管理を置く」という分業体制が増えてきました。僕がいた会社でも、営業と進行管理を明確に分けることで、現場が大きく変わりました。

🔄 兼業体制
  • 1人がすべてを把握・即応できる
  • ただし、限界が来やすい
  • 属人化・休んだら止まる
  • どちらも中途半端になりがち
  • コスト意識は高まる
✅ 分業体制
  • 営業が提案・折衝に集中できる
  • 進行管理が制作対応に集中できる
  • 情報共有でチームが動く
  • 誰が休んでも業務が継続する
  • 専門性と成果が上がる

僕が進行管理を担うことで、営業は提案書作成や企画にじっくり時間をかけられるようになりました。それぞれが本領を発揮できる体制が、チーム全体の成果を上げます。分業体制にすると情報共有が必要不可欠になり、自然と「チームで進める文化」が根付きます。属人化を防ぎ、誰が休んでも業務が回る”組織力”が身につくのです。


将来は兼業?分業?——僕の結論

📌 結論

完全な分業化ではなく、「分業+連携」が理想。
分かれているけど、お互いが理解し合っている状態が最強。

営業は提案・折衝・戦略に集中。進行管理はスケジュール・制作対応に集中。ただし、互いの業務もある程度理解しておく。進行管理が営業の意図を理解して動ける。営業が進行管理の負荷や細かさを理解して、無茶な依頼をしない。

この“ゆるやかな分業”が、今後の広告業界ではスタンダードになっていくと僕は考えています。


僕が実践している「ゆるやか分業スタイル」

現在、僕は進行管理職として働いていますが、営業経験があるからこそ、営業の意図や苦労がよくわかります。その経験を活かして、以下のような連携を意識しています。

  • 営業のスケジュールを見て、自分が代わりに対応できる部分は先回りして処理する
  • クライアントの意図が不明な場合、営業に確認せずに進めないようにする
  • 営業が見積もり作成で手一杯のときは、下準備を手伝う

このような関係性が築けると、営業も進行管理もストレスが減り、クライアントにも良い印象を与えられます。「分かれているけど、お互いを補い合っている」——それが理想の現場です。


まとめ|両方の視点を持つ人材は”代えが利かない”

営業も進行管理も、どちらも大変で、どちらにも専門性があります。でも両方を経験した人材は、その“橋渡し役”として非常に重宝されます。僕自身も、営業から進行管理に転職したことで、視野が広がりました。

いま進行管理をしている人も、営業経験を積めば絶対に強みになります。逆に、営業の人も進行管理の大変さを経験しておくと、社内調整のスキルが格段に上がります。一度きりのキャリア、できればどちらの視点も体験しておくと、働き方の選択肢が増えます。

「この業務、別に自分じゃなくてもできるよね」と言われるのではなく、「この人じゃなきゃ回らないよね」と言われる存在になれるかどうかは、こうした”横断経験”にかかっています。

✅ この記事のまとめ
  • 兼業のメリット:スピード感・即断力・コスト意識の高さ
  • 兼業のデメリット:業務過多・外出中の対応不能・情報の属人化
  • 分業のメリット:専門性の発揮・チームで回る文化・属人化の防止
  • 理想は「分業+連携」——分かれているけど、お互いを理解し合っている状態
  • 両方を経験した人材が”橋渡し役”として最も重宝される

「兼任がしんどい」なら、専任として働ける会社がある

営業と進行管理を一人で兼任している状況がしんどいなら、分業が整っている会社に移ることを考えてもいい。大手代理店や規模の大きい制作会社では、進行管理が専任ポジションとして確立されています。「どっちも中途半端」という状況から抜け出したいなら、環境を変えることが一番の近道です。

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この記事を書いた人

はじめまして、やまとです。
広告業界で20年、営業から制作進行管理まで幅広く経験してきました。現在は、広告制作の現場で「効率」と「信頼」を何より大切にする進行管理として働いています。

進行管理のプロフェッショナルとして、現場全体をスムーズに回す調整力と段取り力には自信があります。「納期が間に合わない」「無茶な要求された」「もっと早く終わらせたい」──そんな悩みを抱える人に向けて、現場のリアルなノウハウを発信中です。

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