広告業界に興味はあるけれど、「営業ってノルマがキツそう…」「進行管理って何するの?」そんな不安を感じていませんか?
本記事では、広告業界で営業と制作進行(進行管理)の両方を経験した筆者が、それぞれの仕事内容・役割・求められるスキル・大変なことをリアルに解説します。
転職を考えているあなたにとって、「どちらが自分に向いているのか」がはっきりするはずです。
1. 営業と制作進行の基本的な役割とは?
◆ 営業の役割:お客様と会社をつなぐ「最前線」
広告営業は、クライアントとの窓口として、企画の提案からスケジュール調整、見積作成、入稿・納品まで幅広く対応します。目標数字を持つことが多く、売上責任も求められます。
主な業務内容:
- クライアントとの打ち合わせ
- 広告提案書の作成
- 社内との連携(デザイナー、制作、媒体など)
- 見積作成、予算管理
- スケジュール調整・納品管理
◆ 制作進行の役割:現場の交通整理とクオリティ管理
制作進行(進行管理)は、営業が取ってきた案件を、社内外のクリエイターと連携しながら形にしていく役割です。「納期・品質・コスト」の三要素をバランスよく調整します。
主な業務内容:
- 制作スケジュールの作成・管理
- 制作物の内容チェック・修正指示
- 社内外のスタッフとのやりとり
- 印刷・納品手配(印刷系の場合)
- トラブル時の対応
2. 1日の流れと働き方の違い
時間帯 | 営業の主な行動 | 制作進行の主な行動 |
---|---|---|
午前 | クライアントとの打ち合わせ、メール対応 | スケジュール確認、デザイナーとの共有 |
昼前後 | 社内調整、企画作成、見積作成 | 原稿チェック、修正依頼 |
午後 | プレゼン、同行訪問、提案 | 入稿対応、印刷会社とのやりとり |
夕方 | 日報・報告・社内会議 | トラブル対応、スケジュール調整 |
営業は「外向き」、制作進行は「内向き」の業務が多く、社外と社内、いずれに重きを置くかで1日の密度が変わってきます。
3. 求められるスキルと性格の向き・不向き
スキル/性格 | 営業に向いている人 | 制作進行に向いている人 |
---|---|---|
コミュ力 | 高いほうがよい | 適度に必要 |
ストレス耐性 | 高めが必須 | 落ち着いて対応できる人 |
調整力 | 必須 | 超重要 |
細かさ | ある程度必要 | 非常に重要 |
論理的思考力 | あると有利 | 必須 |
センス | あると強みになる | 客観的に判断できる力が必要 |
4. 広告業界でよくある「負担の誤解」
よくある誤解として、「営業=キツい、大変」「進行管理=サポート業務で楽そう」というイメージがあります。
実際は──
- 営業:プレッシャーはあるが、外出が多く社内に縛られない自由さも。
- 進行管理:納期との戦いで、地味だがミスが許されない責任の重さ。
どちらも「違った意味で大変」なんです。
5. 両方を経験して分かった“本当の大変さ”
筆者自身、広告営業と制作進行の両方を経験してきました。
営業時代:
- 提案書作成は定時後、見積もりは夜対応が多い
- クライアント対応で土日も電話が鳴ることも
- 案件が決まらないと自信をなくす…
制作進行時代:
- 常に複数案件を並行管理。頭がフル回転
- 突発のトラブル対応で帰れないことも
- クオリティにこだわる人との衝突も多い
一言で言えば、「営業は精神的負担が重く、進行は物理的負担が大きい」です。
6. 向いているのはどっち?タイプ別診断
- 人と話すのが好きで、新しいことに挑戦したい → 営業向き
- コツコツ調整したり、物事を整理するのが得意 → 進行管理向き
実際には、どちらの仕事も「人と関わる力」「調整力」が問われるため、「両方できる」人は現場で重宝されます。
7. キャリアの築き方と将来性の違い
項目 | 営業 | 制作進行 |
---|---|---|
キャリアパス | マネージャー、企画職、独立 | 制作ディレクター、プロデューサー |
スキル汎用性 | 営業職全般に応用可 | 制作・ディレクション職で強み |
転職市場での評価 | 数値実績が強みになる | 実績・トラブル対応力が評価される |
また、営業→進行管理への転向は比較的しやすいですが、逆はややハードルが高め。営業経験があると、進行管理の現場でも調整力や交渉力で一目置かれることもあります。
8. まとめ|自分に合った働き方を見つけよう
営業と進行管理は、見えている景色も、使う神経も違います。
でも共通して言えるのは、
「広告は人が作るもの。だから人との関係が何より大事」
自分がどちらのタイプに向いているのか、どんなキャリアを描きたいのかを明確にすれば、無理なく、でもやりがいを持って働けるはずです。
ぜひ、あなた自身の「働き方の軸」を見つけて、広告業界の世界を一歩ずつ進んでいってください。
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